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保護猫が家猫になるまで 野良猫を保護するって? どうやって捕獲するの? 野良猫を家に入れると可哀そう?

保護猫を家に迎えること

ペットを飼おうか迷っているとき、保護された犬猫を引き取ることを考えたことはありますか?

我が家の代々犬猫は拾ってきた子たちばかり。

母が無類の動物好きなので、野良猫、野良犬を拾ってはダメ!という家ではなかった。

初代の犬は、近所をうろうろしていた野良犬。

目の前で保健所の車に乗せられたのを見て、母が飛び出して行って家で引き取った子。

それから親戚の家で厄介者扱いされていた猫を引き取り、2代目の野良犬の子2匹を引き取り、私が2代目の猫を拾ってきて、その猫は21年の長寿を全うして虹の橋を渡っていった。

今はペットショップで1年以上売れ残り、引き取り手のなかったミニチュアダックスと3年前にガレージに迷い込んできた猫を飼っている。

ただ、最後の猫を保護する時、家族で話し合った。両親は70近い。前の猫は20年以上生きた。飼い主よりも長生きするかもしれない猫を、引き取るということは、その後のことも考えないといけないから。

我が家の結論は、猫のための遺産を残すこと。両親がいなくなった時、猫が残る場合は、娘の私がまずは引き取る。何かの事情で私が引き取れなかった場合は、その遺産とともに保護施設にお願いをするということ。

その覚悟を決めて、保護することにした。

これから野良猫を家猫として迎え入れたいと考えている方、猫は長生き。10年、20年先のことまで考えてから保護されることを切に願います。

どうやって捕獲するか?

野良猫がガレージに顔を出して3日目。まだ子猫のようにも見えるが、ガリガリだ。

どこかで飼われていた経験があるのか、恐る恐る寄ってはくるが、触らせてはくれない。

近くで見てみるとお腹に赤ちゃんがいるように見える。

これは時間がない。早く捕獲しないとどこかで子猫を生んでしまうから。

餌をガレージに置いておくと、家には通ってくれるまでにはなったが、触らしてはくれない。

こうなったら捕獲用のケージを使うしかない。

捕獲用のケージは借りられる

さて、捕獲用のケージなんて売ってるんだろうか。

あります!売ってます!アマゾンで”猫 捕獲ケージ”で検索するとたくさん出てくる。だいたい4~5000円くらい。

でも、保護猫活動をしているならいざ知らず、そう人生に何度も必要にならない物。そこでうちは保護猫活動をしている動物保護団体に相談してみると、往復の送料だけ負担すれば無料で貸し出してくれるところがあった。

ただし動物保護団体によって、対応は様々。活動資金の寄付を求められることもある。でも、どこの団体も皆、不幸な猫、犬を増やしたくないという思いは同じなので、その辺りはこちらも応援する気持ちで相談させてもらうといいだろう。

話を戻すと、捕獲用のケージの仕組みは簡単。ケージの奥に餌を置いて、猫が中に入って餌を食べようとすると中のタップを踏んで入り口が下りると言う仕組み。

うちの場合は、これで1日で捕獲成功。

猫によっては警戒心が強い子も多いので、ケージを置く前にある程度の信頼関係と、餌の定位置に慣れさせる必要がある。ケージもそのまま置いておくより、上から布などでカバーしてみると警戒心が弱まるかもしれない。

動物保護団体の方針あれこれ

ガレージに現れた野良猫。お腹にどうやら赤ちゃんがいるようなので、捕まえた後のことをまず考えた。

親猫はうちで引き取る覚悟をしたが、何匹いるかわからない子猫の引き取り先も考えておかないといけなかったからだ。最終的には母の友達が、子猫を引き取ってくれる家を2軒、見つけてくれて、2匹、1匹に分かれて幸せになった。

引き取り先が見つかる前に、捕獲用のケージを借りた動物保護団体に相談してみた。

動物保護団体によっては、お腹の子供は中絶させるという方針の団体もあるそうだ。動物を保護する団体がとても残酷な行為をするように思えるかもしれないが、毎日何十、何百匹と保護され、各地の保健所で殺処分される猫や犬がいるのが現実。

保護団体とて、限られた資金や場所の中でいつもギリギリの運営をしているのだ。せめて目の前の犬猫だけでも助けることが正義と信じる団体もあれば、お腹の子も助ける方針の団体もある。どれが正しくて、どれが間違っているのではない。

ちなみに別の動物保護団体に捕獲用の檻を借りた時、一人のボランティアさんから「野良猫はせいぜい2~3年しか生きれない。それならわざわざ家の中で窮屈な思いをさせないで、外で自由に天寿を全うさせてはどうですか?」と言われた。

野良猫を家に入れるべき理由

動物保護団体の人に言われた言葉で、もう一度自分に問いかけてみた。

”本当にこの子は家に入れられて、これから生まれる子猫と引き裂かれて不幸じゃない?”

野良猫の寿命は2~3年と言われる。

外で生きるということは、交通事故、伝染病、皮膚病などのリスクがある。

冬は寒く、夏は暑く、当然餌を食べられるかどうかもその猫の運次第。

それに引き換え、家ネコの寿命は平均12~3年。

今までのんびり外で生きてきた猫を家に閉じ込める、そう考えると可哀そうに感じる。

でも、野良猫はのんびりばかりもしてられない。命が何倍にも伸びる家ネコになることは、決して不幸なことではないんじゃないかと思う。

我が家の猫の場

うちの場合、家の中にすでにミニチュアダックスの先住犬がいて、その犬が猫を追いかけ回して怖がらすので、まずは家に慣れるまで猫用に使っていない部屋を1つ用意した。

結局、家の人に慣れるのに1年近くかかったので、今でもその部屋が猫部屋になっており、犬とは別の場所で生活している。

家に入れて3年。

こんな幸せそうにお腹をみせてくれるようになった。

あの時、捕獲ケージに閉じ込め、子猫と別れ離れにさせ、避妊手術で痛い思いをさせたのに、今ではゴロゴロと喉を鳴らし、べたべたに甘えん坊の立派な家ネコになってしまった。

色々な葛藤はあったものの、うちの場合は幸せに思ってくれていると信じたい。